スポンサーリンク

デアリングタクト無敗の二冠達成(オークス回顧)

競馬あれこれ
DSC_0087

枠が決まりデアリングタクトが2枠4番となり、揉まれる可能性が高いだけにどうなるか…そう心配ながらも松山騎手がどう乗るか楽しみにしていました。

レースはやはり、スマイルカナが逃げて行きます。

ウインマリリン&横山騎手はこの外枠なら控えるか行くかどっちかだろうと思い、平場の高速決着を確認するとスタート決まれば前に行くだろうとは思いました…

横山騎手は徐々に前に行き、2頭内に馬を置く状態でも前に行くアピールをしてアブレイズが煩くしている所を見逃さずアブレイズを下げさせて2番手を確保します。

道中はスマイルカナらしい逃げで、この馬場を考えればスローに近い感じでしょうか。

デアリングタクトは揉まれながらも道中に多少広くなるシーンもありましたし、何より揉まれ弱いと思っていたエピファネイア産駒でもしっかり我慢できていたのはデアリングタクトの成長でしょうし、気持ちを上手く仕上げコントロールした陣営と騎手の努力も忘れてはいけませんね。

そのまま淡々と流れ、今回のオークスの鍵と言いますかウインマリリンとウインマイティーが2着3着を占めた要因が第三コーナーに入る時に起こります。

クラヴァシュドール&ミルコ騎手が動き始めた点です。

アブレイズを外に少し押し出すように進路を開け、ウインマリリンの外に併せて行きながら第三コーナーを回ります。

その際に出来た元々クラヴァシュドールが居たポジションに、クラヴァシュドールの真後ろに居たウインマイティーが進出して行きます。

これでウインマリリン→クラヴァシュドール→ウインマイティーだった隊列が崩れ、ウインマリリン→ウインマイティーとなりウインマイティーにとっては大きな変化で、結果的に考えるとベストポジションを自然と確保出来たのです。

そして逃げ馬へのプレッシャーとペースアップをクラヴァシュドールが担う形となり、ウインマリリン&横山騎手は内で脚を溜めながら最終コーナーを回ります。

さらにクラヴァシュドールがスマイルカナに並びに行った所をウインマイティー&和田騎手は追従しウインマリリンの横に取り付け、捌く手間が第三コーナーと最終コーナーで自然とクリアし、溜まっている脚を徐々に開放していきます。

直線に入るとスロー展開ですから内の前の組は脚があるとほとんどの騎手は判断し、外に広がり、デアリングタクトも外へ。

その間にクラヴァシュドールが押し上げたコースを辿りエンジンを噴かしながら直線に入ったウインマイティーがアブレイズの寄れた隙間を突いて一気に先頭に立ちます。

インを突いたウインマリリンもエンジン点火をすると溜まった脚が一気に開放され、グングンとウイン2頭が伸びていきます。

そのスムースな競馬をしているウイン2頭に対し、進路を選んでいるデアリングタクト&松山騎手でしたがマルターズディオサの外側か内側かの判断を早急にして内へ。

瞬発力が違うのか、マルターズディオサの内を同じく選んだマジックキャッスルより早くコースを確保します。

そこからはデアリングタクトの豪脚が爆発し、抜け出したウインマリリンとウインマイティーを捉え無敗の二冠馬に登り詰めました。

勝ったデアリングタクトは桜花賞と同じ馬体重で出れたのは大きく、そのタフさと多少揉まれても我慢できたという馬のポテンシャルが凄かった。

桜花賞は松山騎手のエスコートが光ったが、オークスはデアリングタクトの成長と直線での瞬発力と心臓の強さに驚きました。

馬の隙間で闘争心を出せるデアリングタクトは牡馬ともやれそうです。

特段早熟という訳ではないでしょうし、秋にどんな競馬をするのか凄く楽しみです。

2着のウインマリリンは武史騎手にとっても嬉しいものだったでしょうが、悔しさもあったのかな…

乗り替わったパパ典騎手らしさ全開の騎乗で、ウインマリリンの良さを武史騎手が乗り移った様に引き出し、典さんらしいスパイスを足しての2着でした。

もちろん緩急のある典騎手のエスコートに戸惑う事無く反応したウインマリリンの能力と性格あってのものですし、フローラSから調子を落とさず挑めた陣営のフォローも凄いですよね。

ウインマイティーはクラヴァシュドールが動いた点が大きいとは思うのですが、和田騎手がチャンスを見逃さず狭い中ウインマイティーをよりベストポジションに導いた騎乗は光ります。

そのエスコートに応え直線に入る前からポジションを押し上げ動いていたにも関わらず、直線も伸びたのはウインマイティーの能力ですから単なるラッキーではないのは明白ですよね。

逆を言えばそのクラヴァシュドールが動き出来たコースを通らざるを得ず、早く動いたからこそ3着になってしまったという考え方もあるでしょうが、ここはウインマイティーと和田騎手を褒めるべき内容だと思います。

あのまま動かなければ、進路確保が遅れて3着を逃す事もあったでしょう。

今回のオークスは騎手の動きが面白かったですし、最後の瞬発力で全てを制圧したデアリングタクトの強さが締めくくった素晴らしいレースだったと私は思います。

長谷川牧場、コスモ、コスモという春のクラシックになり、何か競馬界全体のレベルがさらに上がっている様にも感じました。

素晴らしいレースをありがとうございました。

デアリングタクトの陣営、出資者、生産者の皆様おめでとうございます!

コメント

タイトルとURLをコピーしました